「武造とマツの物語(新)」

【小説】 身体障害者に理解がない時代にマツは、幼少のとき親同士で決め

た「ろうあ者」との結婚のため養女にいく。偏見や逆境に遭いながらも前向きに生きていく。



2010年03月02日

第65話 「サバ缶とタケノコ」の煮物

{マツ、オメーの大好きなサバ缶とタケノコの煮物だ、好きなものを食って元気になるだー}とヨネ。

身を起こしたマツを武造は、マツの手を引いてゆっくり食卓につれていきます。

ご飯、サバ缶とタケノコの煮物、味噌汁、漬物の芳しい匂いが食欲をそそります。


武造は、マツが食べ始めるまで自分は食べようとせず、マツの様子を見ていました。

サバ缶とタケノコの煮物を美味しそうに食べるマツを見て武造はうれしくなり、自分の分の煮物もマツに差し出します。

{これも食ってけろ!}と身ぶり手ぶりでマツにすすめます。

{マツは熱が下がったばかりではねーか!そんなに食えるわけねーベー・・}と関衛門。


{とっても旨いっちゃー! それももらうべー♪}とマツは武造の皿の分も美味しそうに食べるのでした。

好物を食べてマツの体に生気が出てきました。

じっとマツの様子を見ていた武造は、走っていって櫛を持ってきます。

そして、マツの髪の毛をそっと優しく梳き始めました。

マツはじっとしています・・。

あれほどショックを受け、武造への怒りが大きかったのに・・・・・

絶対、武造を許すことは出来ない・・・そう思っていたのに・・・・・

それが今では・・それほどまでには武造への怒りが大きくない自分に気が付くマツでした・・・。


関衛門とヨネは、マツの髪を梳いてる武造、そしてじっとしているマツの様子を見て少しほっとします・・・。


{ヨネ、武造とマツも結婚した・・オラたちの家系もこれで途絶えることはねー・・・藤原家は代々と続いていくだー! ほんで、これから武造たちに子供が出来ることを考えて・・・もっと広い家を買いたいと考えてるだー、オメーはそれをどう思うだか?}

{ほんだなー・・・・}


ラベル:サバ缶 タケノコ
posted by junko at 15:16| Comment(0) | 武造とマツの物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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