「武造とマツの物語(新)」

【小説】 身体障害者に理解がない時代にマツは、幼少のとき親同士で決め

た「ろうあ者」との結婚のため養女にいく。偏見や逆境に遭いながらも前向きに生きていく。



2011年11月28日

結婚式は「始まり」にすぎない 第122回

マツの目に涙がぽろぽろととどめなく流れた・・・

関衛門が言った
「オメーの心に辛いことがあるんだべ?思いっきり泣いたらえぇ」

泣き続けるマツ・・・

そして、泣いてたマツが少し落ち着いてきた・・・

関衛門がマツに言った
「マツ、何があったんだかー?」

言葉に詰まって何も言えないマツ・・・

関衛門が言った
「オメーの心に何か辛いことがあるから涙が出てくるんではねーか・・?」

マツがまた涙を流しながら言った
「オラ、自分でもよく分からねーんだ、オラ、武造を嫌いではねー・・・でも・・」

関衛門は、マツの言葉ですぐに察しがついた。

「マツ、オメーがそのように涙する気持ちは自然なものだ、泣きたいときは思いっきり泣いたらえぇー、我慢してると体に良くねー」

その関衛門の言葉にマツは、安心したのかまた泣きだした・・・。


関衛門が言った
「オメーはまだ、結婚式の事が心の内で処理出来てるわけではねーんだ・・」

そう言って関衛門は間を置き・・

ゆっくり話しを続けた
「オメーたちの結婚式のことでは、オメーに辛い思いをさせて悪かった、ほんとに、すまねかった」


関衛門が自分の胸の内を理解してくれてることを感じたマツは、少し気持ちが軽くなったように思った。

関衛門が、穏やかに話しを続けた
「オラ、結婚式の日取りをもう少し先に延ばしたらよかったと悔んだんだ、武造もオメーを好いてたから、まさか、あのような事をするとは思わなかった・・武造は、あの時・・あの手紙に思いがくらまされていたんだなー・・・」

そして、関衛門は深く息をつき、それから話を続けた
「結婚式は、結婚のすべてではねー、「始まり」だ・・、オメーはその始まりで大きくつまずいてしまった・・・そのつまずきで心に怪我を負ってしまってるんだ、でも、治せる!!結婚式は「始まり」に過ぎねーからな。」

マツが言った
「結婚式は「始まり」に過ぎない・・?」


関衛門が言った
「んだ(そうだ)・・結婚式は始まりに過ぎねー、と言っても・・誰だって幸せな結婚式を挙げたいと思うものだ、けど、オメーはそう出来ねかった・・・結婚という新しい人生の一歩を踏み出すときにつまづき、心に怪我を負ってしまった・・」

(心に怪我を?)

ラベル:結婚式 始まり
posted by junko at 13:21| Comment(0) | 新・武造とマツの物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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